連続システムである制御対象を、A/D変換機、D/A変換機を介して離散システムであるディジタルコンピュータによって制御する制御系を、サンプル値制御系、またはディジタル制御系といいます。
現在ほとんどの制御系はサンプル値制御系として構成されています。
望ましい性能を与えるサンプル値制御系を設計するためには、サンプル値制御系の安定化、および適切な性能規範の最適化、例えば∥y∥2 (応答yのエネルギー)の最小化が必要となります。
サンプル値制御理論は、このようなサンプル点間応答を近似なく扱う解析、設計のための理論であり、ロバスト制御理論の基本的な問題に対応する問題を解くことができます。
ディジタル制御系の設計において、同じサンプル周期でより高い性能を達成したい場合や、より大きなサンプル周期で同じ性能レベルを達成したい場合に、サンプル値制御理論は強力なツールとなります。
図1:サンプル値制御系の例
ディジタル補償器は、アンチエイリアイシングフィルタ(AAF)、 A/D変換機(サンプラ)S、離散時間システムであるディジタルコンピュータ、D/A変換機(ホールド)Hから構成されています。
0 件のコメント:
コメントを投稿